診療案内

認知行動療法

「認知行動療法」は、欧米でもうつ病や不安障害(パニック障害、社会不安障害、心的外傷後ストレス障害)、不眠症、摂食障害、強迫性障害、統合失調症などの多くのこころの病気に有効であることが証明されています。

「認知行動療法」における「認知」とは、その人の物事のとらえ方や考え方のことです。強いストレスをうけているときやうつ病など、こころの病気になった時には、認知のゆがみがみられるようになります。

「認知行動療法」における「行動」とは、一般の(行動)と言われる意味と異なります。その人の精神活動を「刺激」に対する「反応」の連鎖であると考え、その「刺激」に対する「反応」の単位を「行動」と言います。「行動」の中には、「認知」「知覚」「感情」なども含まれます。また、「刺激」「反応」「行動」は、精神科領域ではほとんどない、第3者がみても理解しやすい指標です。

「認知」を重視して「学習」「理解」を使う治療法は、「認知療法」と呼ばれていました。「行動」を重視して、「学習理論」を使う治療法は、「行動療法」と呼ばれていましたが、近年は広義の認知療法と行動療法の治療技法の共通するところが多いため、「認知行動療法」と呼ばれることが一般的になりました。しかし、「認知行動療法」を掲げている医療機関は、ほとんどが「認知療法」が主体であり、「行動療法」を主体とする医療機関はほとんどないのが現状です。

うおずみクリニックの院長が行う認知行動療法は、「行動療法」がベースであるため、治療を受けられる患者さんに関する情報は、より症状に合わせた治療をするためには、時間と労力をかけて、主治医である院長がすべて把握する必要があると考えています。患者さんの抱えている問題(患者さんが治療と関係ないと思われることも、病状に影響している可能性があるため)は、すべて院長がお聞きします。それらの情報から、「行動療法」のその人の「行動」をきちんと分析する技術(行動分析)と「行動」を変容させる技術(暴露反応妨害法、不安に対する対処行動の獲得、認知の修正などの技法の組み合わせ)で、その人の「困っていること」を「困らなくする」、より現実的な問題の改善をめざした治療法がうおずみクリニックでの「認知行動療法」です。

不眠症

不眠症とは、寝付けない(入眠障害)、途中で目が覚める(中途覚醒)、朝早く目が覚めてそれから眠れない(早朝覚醒)、寝た気がしない、熟睡感がない(熟眠障害)などの状態が続き、日中の眠気、集中力の低下などが起こる病気です。

不眠になる原因は様々で、ストレス、こころやからだの病気、薬の副作用などがあります。不眠の背景にうつ病などが隠れていることもありますので、不眠の原因が何かということを考えながら不眠症の治療をする必要があります。症状に合わせた薬物療法や認知行動療法などで治療できます。

うつ病

うつ病とは、数日ほどで改善する普通の気分の落ち込みと違い、気分の落ち込みや意欲の低下が1か月以上改善しないものです。また、うつ病には、こころの症状とからだの症状があります。

「こころの症状」としては、

  • 気分が落ち込むとか悲しい気持ちになる
  • いつも何となく不安で落ち着かない
  • 頭が働かないとか仕事が以前よりはかどらない
  • ミスやもの忘れが増えた
  • 自分を責めたりものごとを悪いほうに考える
  • 何をするのもめんどくさい
  • 今まで好きだったことを楽しめない
  • 新聞や本を読んだり、テレビを見る気がしない

などがあり、

「からだの症状」としては、

  • 寝付けない
  • 途中で目が覚める
  • 朝早く目が覚めてそれから眠れない
  • 熟睡感がない
  • 寝すぎてしまう
  • 食欲がわかない、食べてもおいしくない
  • 食欲が出すぎる、食べ過ぎてしまう
  • 体重が1ヶ月で数kg増えるもしくは数kg減る
  • 体が重く感じ、休養をとってもからだの疲れやだるさが取れない
  • 月経不順、性欲の低下、勃起不全
  • 便秘や下痢などの腹部症状
  • 頭痛、肩の痛み、腰痛、胃の痛み、動悸

などがあります。

特に、内科や整形外科、耳鼻内科などの一般診療科に、何度も受診して検査を受けても異常が見つからないがんこな症状も、うつ病の可能性があります。軽度のうつ病の場合は、「からだの症状」だけが出て、抑うつ気分など「こころの症状」が出ないことも多いからです。

また、甲状腺疾患や糖尿病・心臓病・がんなどの慢性疾患を持つ人や脳梗塞を起こした人に、うつ病が合併しやすいことも知られています。症状に合わせた薬物療法や認知行動療法などで治療できます。

パニック障害

パニック障害とは、特に不安を強く感じるような状況でない時に、突然、きっかけもなく、動悸、息苦しさ、体が震えたり、胸の痛みや違和感、めまい、自分がどうかなってしまうのではないか、このまま死んでしまうのではないかなどの強い不安症状「パニック発作」がおこり、それが繰り返し起こる病気です。

「パニック発作」は、始まって10分ほどで不安のピークに達し、長くても通常は30分以内におさまります。しかし、「パニック発作」を繰り返しているうちに、また「パニック発作」が起こるのではないかという不安が付きまとうようになります。これを「予期不安」といいます。

また「広場恐怖」と言って、以前パニック発作を起こした場所や、自分が自由に行動できない状況や、「パニック発作」がおきたときにすぐに助けをえられない場所や状況を避けてしまい、人ごみや一人での外出や留守番、乗り物に乗れない、会議に出られない、スーパーなどの行列に並べなくなることもよくあります。「パニック発作」をくりかえすうちに「予期不安」や「広場恐怖」などで、精神的に疲労して、うつ状態になることも珍しくありません。症状に合わせた薬物療法や認知行動療法などで治療できます。

社会不安障害

社会不安障害とは、人前で異常に緊張したり、不安や恐怖を感じることで日常生活に支障をきたすようになる病気です。

例えば、ほかの人と一緒の時に食事がのどを通らない、人前で話をしたり挨拶をしたり何かを発表することが苦手で顔が赤くなったり動悸がしたり声が震えたりする、人前で字を書こうとすると手が震えて字が書けない、初対面の人や偉い人の相手をすると頭が真っ白になったり動悸がしたり息苦しくなったりする。

ほかには、吐き気やおなかが痛くなる、たくさん汗をかく、めまいがする、などの症状も起こります。

これは、「内気」「恥ずかしがり」などの性格の問題ではなく、治療可能な病気です。症状に合わせた薬物療法や認知行動療法などで治療できます。